交際費とは科目に関わらず、交際費、接待費、機密費その他の費用で、法人が、得意先、仕入先、株主や特定の役員や従業員その他の事業に関係するものの接待、供応等のために行う費用です。

　交際費とされる内容をまとめると以下の表の通りになりますが、他の科目の内容と間違える可能性がよくあるので日常的に注意が必要です。

　交際費は、資料の整備により、節税になるため重要な科目になりますが、勘定科目が交際費でなくても交際費に含まれるものの例としては以下のようなものがあげられています。

交際費等に含まれる費用

・会社の○周年記念または社屋新築記念などでかかる宴会費、交通費、記念品代等の費用
・下請工場、特約店、代理店などになるための、またはするための運動費等の費用
・得意先、仕入先など社外の者の慶弔、禍福に際して支出する金品の費用
・得意先、仕入先その他事業に関係のある者を旅行、観劇などに招待する費用
・得意先、仕入先などの従業員に対して取引の謝礼として支出する金品の費用
・総会屋などに対して会費、賛助金、寄附金、広告料、購読料等の名目で支払った金品の費用
・建築業者などが工事の入札等に際して支出する談合金の費用
・高層ビルやマンションなどの建設にあたり、周辺住民などを旅行観劇等に招待したり、酒食を提供した場合の費用
・スーパーマーケットや百貨店の進出にあたり、周辺商店などの同意を得るために支出する運動費等の費用
・得意先、仕入先など社外の者に対する接待、供応に要した費用で、寄附金、値引及び割戻し、広告宣伝費、福利厚生費、給与等にならない費用

　交際費と類似し、除かれる費用としては以下のようなものが挙げられますので注意が必要です。

 
交際費から除かれる費用

①専ら従業員の慰安目的の運動会、旅行等
②カレンダー、手帳、手ぬぐい等の物品贈与で通常要する費用
③会議に関連しての茶菓、弁当等で通常要する費用
④出版物又は放送番組の座談会又は取材等で通常要する費用
⑤一人当たり5,000円以下の飲食費等
　特にこの中でも交際費から除かれる項目の一人当たり5,000円以下の飲食費等については条件付きで、日常的に記録をつける必要があるのでご紹介します。

　税務上交際費にならない一人当たり5000円以下の飲食費などは書類の保存が必要で、要件は以下の通りです。

 
保存すべき書類
1.飲食等のあった年月日
2.参加した得意先等の氏名・名称とその関係
3.参加した者の数
4.費用の金額、飲食店等の氏名・所在地
5.その他参考事項
 
　このような細かな事項は本人でもすぐに記録しないと忘れてしまいますので、早めに書類の作成を行うことをお勧めします。

　交際費と類似し、他の費用であるものがあり、間違えると損金算入できると思っていたものが損金計上できない場合もありますので、表にまとめてご紹介します。